古雜文庫

図書カード

井東憲:詩の感覺に就て

表 題 詩の感覺に就て
著 者 井東憲
底 本 『早稻田文學』第二百二十五號(1924年11月1日 早稻田文學社刊)
初 出 同上
更新日 2021/11/07

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 抑も、詩とは如何なるものであるか? と云ふ事は、ちよつと上撫でにして見ると、頗る分り切つた簡單明瞭な問題の如くであるが、それを其根源に迄遡つて考硏して見ると、隨分むづかしい問題と成つて仕舞ふ。
 人生とは何ぞや?
 藝術とは何ぞや?
 と云ふやうな事が、法律とは何ぞや、と云ふやうに、さう至極安直に定義が與へられないやうに、この詩とは何ぞやと云ふ問題も、容易なことではおさまりが着かない。
「詩とは詰り詩である。そんな事より、俺は詩と言ふものを書いてゐるから、確かに詩人である。」
 と言ふやうな事で、一つ論理解決がついて了つてゐるやうに思つてゐるのは、大方の今の詩壇の常連だけである。